エヴィデンス / Steve Lacy |
リーダー4作目となるスティーヴ・レイシーの本作品は、オーネット・コールマンのグループで活躍したドン・チェリーとビリー・ヒギンスが参加。レイシーのプレイはきわめてユニークでメロディアスな美しさに満ちている。チェリーもよく歌っており、、ピアノレスということもあって2人の息は見事に合い、敬愛するデューク・エリントン2曲とセロニアス・モンクが4曲(2〜4曲目と最後の曲)を取り入れて、伝統をふまえつつ新たなジャズを指向するレイシーとチェリーのコラボレーション。 1曲目〈ザ・ミステリー・ソング〉は、ビリー・ヒギンズのドラムから入り、ソプラノ・サックスのレイシ−とトランペットのチェリー2管がゆっくりしたテンポでテーマを奏でる。レイシーは澄み切った伸びやかなトーンのソプラノ・サックスが冴えわたる。チェリーはテンポよく、気持ちいい歌いっぷりを繰り広げる。 youtube.com/watch?v=UDtkJ1Pn4vU 2曲目のタイトル曲〈エヴィデンス〉は、やや速いテンポで、チェリーの滑らかで切れのあるエネルギッシュなソロ、レイシーのメリハリのある洗練されたプレイが展開される。カール・ブラウンはウォーキング・ベースで素晴らしいサポートをしています。 3曲目〈レッツ・クール・ワン〉は、モンクのお馴染みのテーマで始まり、チェリーの軽やかなトランペットが鳴り響き、レイシーも軽快で小気味いいプレイ、続くドラムのヒギンスは心地良くスウィングしています。テーマは2管ホーンとドラムの掛け合い演奏で終わっています。 youtube.com/watch?v=Tt9_fTI4nGo 4曲目〈サンフランシスコ・ホリデイ〉は、ミディアム・テンポで、チェリーは豊かな色彩感に溢れるブロウ、レイシーは躍動感みなぎるプレイ、ヒギンスの巧みなドラムと続いていきます。 5曲目〈サムシング・トゥ・リヴ・フォー〉は、この曲のみトランペット抜きの演奏です。レイシーは比較的太く柔らかく落ち着いた音色で自由自在にプレイ、ベースのブラウンは豊かな低音が魅力のソロ、雲のようにふんわりとした響きの中に、レイシ−のソプラノ・サックスがまるで軽やかに舞う鳥のように演奏されます。 youtube.com/watch?v=kJilg-0b3NE 6曲目〈フー・ノウズ〉は、アップ・テンポで、レイシーはスリリングで疾走感溢れるプレイ、チェリーの流動感感溢れる歯切れの良いプレイ、続くはレイシ−とチェリーの掛け合い演奏となっています。 エヴィデンスの商品詳細ページ |
![]() Recorded. November 1, 1961. NewJazz. Steve Lacy soprano sax Don Cherry trumpet Carl Brown bass Billy Higgins drums 1. The Mystery Song 5:45 2. Evidence 4:59 3. Let's Cool One 6:43 4. San Francisco Holiday 4:28 5. Something To Live For 5:50 6. Who Knows 5:25 |