MILES DAVIS AND MILT JACKSON  



   常に時代をリードし、“モダン・ジャズの帝王”としてジャズ界に君臨するマイルス・デイヴィスは、1950年代半ば以降はハード・バップの先頭に立ち、「ウォーキン」をはじめとする名作を次々と録音する。

この時期のマイルスは、MJQのメンバーをよく起用し、なかでもミルト・ジャクソンとは、かなり頻繁にレコーディングをおこなっている。有名なクリスマス・イブのケンカ・セッション「バグス・グルーブ」ではマイルスとぴたりと息のあったコラボレーションをみせたミルト・ジャクソンは、この作品では全4曲、ソロ・パートも十分にとってミルトの得意とするブルースをたっぷりと聴くことができる。


冒頭のジャッキー・マクリーン作の〈ドクター・ジャックル〉は、マイルスとマクリーンのユニゾンで始まり、ミルトのソロでの美しく歯切れのいい響きが、この曲に艶やかな雰囲気を与えている。その後のマイルスも軽やかに吹く音は本当にいい感じ、マクリーンも見事なプレイです。



2曲目〈ビッティ・ディッティ〉は、サド・ジョーンズの曲。ここではマイルスの演奏が素晴らしい。トランペットの音にも落ち着いた風格のようなものが出てきている。
youtube.com/watch?v=MK2XdyP5qiw

4曲目レイ・ブライアント作の〈チェンジズ〉、ゆったりと繰り広げられるミュートを吹くマイルスとミルトの2人のブルージーな演奏は、エンディングに相応しいリラックスした雰囲気が溢れた素晴らしいものです。



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 Recorded. August 5, 1955. Prestige.

 MILES DAVIS trumpet
 MILT JACKSON vibes
 JACKIE McLEAN alto sax (on 1,3)
 RAY BRYANT piano
 PERCY HEATH bass
 ARTHUR TAYLOR drums

 1. Dr. Jackle   8:47
 2. Bitty Ditty   6:31
 3. Minor March   8:21
 4. Changes   7:08