ミルト・ジャクソン・カルテット  



   モダン・ジャズ・ヴァイヴの第一人者、ミルト・ジャクソンが1955年、MJQ(モダン・ジャズ・カルテット)のメンバー2人とホレス・シルバーを迎えて、本作品を録音する。MJQにおいては知的に抑制された音楽を聴かせるミルトも、いったんMJQを離れると、ブルージーな香りに満ちあふれたプレイに展開する。そして、ファンキーなシルバーが、ここでは抑制の効いた美しいピアノをバックで聴かせる。また、全6曲中、5曲がスタンダードで構成されており、全体的にリラックスした雰囲気のアルバムとなっています。

1曲目の〈ワンダー・ホワイ〉は、くつろいだ雰囲気のあるテーマで始まり、ソロに入ると、ミディアム・テンポで、ミルトが流れるような、スリリングなソロを奏でている。シルバーも躍動感のあるプレイを展開している。
youtube.com/watch?v=818E901thde

続く2曲目〈マイ・ファニー・ヴァレンタイン〉は、人気のあるスタンダード・バラード。哀愁漂う美しい旋律、ミルトならではの歌心あふれる世界に引き込まれてしまう名演。



3曲目〈ムーンレイ〉は、ミディアム・テンポで、ミルトのブルース・フィーリングに満ち溢れるヴァイヴと、シルバーのファンキーなタッチのピアノとが絶妙のコンビネーションで繰り広げる。この曲は、ミルトのソロが最高に素晴らしいです。



4曲目の〈ニアネス・オブ・ユー〉は、スロー・テンポのバラード。豊かなメロディーに、ミルトの特徴でもあるヴァイヴが奏でる響き、この余韻が心地よさを引き出している。
youtube.com/watch?v=K943pNld75Q

5曲目〈ストーンウォール〉は、ミルトのオリジナル。やや速いテンポで、ミルトのヴァイヴはストレートにスイングしまくっている。シルバーも軽快な演奏を繰り広げる。
youtube.com/watch?v=DVfjeVYvNv4

6曲目の〈アイ・シュッド・ケア〉は、スタンダードのバラード。旋律豊かなテーマに、ミルトのヴァイヴが美しい響きを奏でる。
youtube.com/watch?v=R7o32Eb-v5c

ミルト・ジャクソン・カルテットの商品詳細ページ

   

 Recorded. May 20, 1955. Prestige.
 
 MILT JACKSON vibes
 HORACE SILVER piano
 PERCY HEATH bass
 CONNIE KAY drums
 
 1. Wonder Why   5:22
 2. My Funny Valentine   4:37
 3. Moonray   5:02
 4. The Neamess Of You   4:02
 5. Stonewall   7:42
 6. I Should Care   4:17