ザ・モダン・タッチ Benny Golson  



  1957年10月に初リーダー作「ニューヨーク・シーン」の吹き込み後、矢継ぎ早に行なわれた同年末のセッション。J.J. ジョンソン、ケニー・ドーハム、マックス・ローチなどオールスターなみのメンバーを率いて、リーダー、アレンジャー、テナー奏者としてのベニー・ゴルソンの実力がフルに発揮された傑作。

ゴルソンのリーダー作2枚目となるこの作品は、テナーにトランペット、トロンボーンという重厚な三管編成でハーモニーを重視する意図がうかがえる。ゴルソンの曲が3曲、ジジ・グライスの曲が2曲、スタンダード1曲となっている。特にゴルソンの曲が素晴らしい。


1曲目の〈アウト・オブ・ザ・パスト〉は、ゴルソン作曲による魅力的なテーマ。豪華なメンバーの円熟したソロが十分に堪能できます。
youtube.com/watch?v=3_f4K2YUicw

2曲目〈リユニオン〉はグライスのオリジナル。このバップ調の曲はJ.J.とドーハムが燃えまくり、熱いビ・バップ・セッションとなっている。
youtube.com/watch?v=_O_TeHyU_yc

3曲目のゴルソン作〈ベネチアン・ブリーズ〉は、ミディアム・テンポのリズムに歌心に溢れたソロの応酬が楽しめる。J.J.とドーハムのプレイが特に印象的です。



5曲目のスタンダード〈ネイムリー・ユー〉は、ゴルソンをフィーチャーしたバラードで、暖かくほのぼのと歌い上げる。
youtube.com/watch?v=GqNqxao1gZs

6曲目の〈ブルース・オン・ダウン〉は、ゴルソンのゆったりとしたブルース。テーマの後はいつものアーシーなブルースの大会。ローチがいい感じに盛り上がっている。10分超えの長尺曲だが、長く感じさせない感じのいい曲である。 



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 Recorded. December 19 and 23, 1957.
 Riverside.

 BENNY GOLSON tenor sax
 KENNY DORHAM trumpet
 J.J. JOHNSON trombone
 WYNTON KELLY piano
 PAUL CHAMBERS bass
 MAX ROACH drums

 1. Out Of The Past   6:22
 2. Reunion   7:14
 3. Venetian Breeze   5:38
 4. Hymn To The Orient   4:07
 5. Namely You   4:43
 6. Blues On Down   11:34