トゥゲザー  McCoy Tyner  



  1978年録音のマッコイ・タイナーの本作品は、なんと言ってもアーチストの顔ぶれで、各楽器の大物アーチスト勢揃いといったところである。フレディ・ハバードをはじめ、ボビー・ハッチャーソン、スタンリー・クラーク、ヒューバート・ロウズ、ジャック・ディジョネットという強力メンバーが参加。マッコイらしいスケールの大きさを併せ持ったサウンドを聴かせます。又ハービー・ハンコック・グループにいたベニー・モウピン、ビル・サマーズが参加しているのも興味深いです。演奏曲目の方は、マッコイのオリジナル2曲と、他のメンバー4人が1曲づつ持ち寄った構成となっています。

1曲目マッコイ作曲の〈ヌビア〉は、アフリカを想起させるようなダイナミックなテーマを3管ホーン中心に奏でる。マッコイは躍動感溢れるピアノ、トランペットのハバードは速吹きを交えながら伸びやかなソロ、ヴァイヴのハッチャーソンは澄み切った流麗なプレイ、ベースのクラークもいい響きをもたらしている。



2曲目〈シェイズ・オブ・ライト〉は、ヒューバート・ロウズの作曲で、ピアノ演奏で始まり、ロウズのフルートを中心に奏でる楽しそうな明るい曲。マッコイのピアノは4ビートのリズムに軽快なプレイ、フルートのロウズはミディアム・テンポに乗って、リズミカルなプレイ、クラークの重厚なベースと続いていく。
youtube.com/watch?v=ji-WR2NPVEI

3曲目の〈バイユー・フィーヴァー〉は、ジャック・ディジョネットの代表曲。個性の強いテーマで始まる。パートは、デュオ的にリレーされ、ドラム、ベースなどをバックに、ピアノとフルート、トランペットとドラム、モウピンのバスクラとクラークのアルコという珍しさ、マリンバとサマーズのコンガと受け継がれて演奏される。
youtube.com/watch?v=luiH8-VDVMY

4曲目〈ワン・オブ・アナザー・カインド〉は、フレディ・ハバードの作曲で、威勢のいいテーマで始まる。ハバードはアグレッシブで切れ味鋭いソロ、マッコイの力強くスピーディーなピアノ、テナー・サックスのモウピンは快調なスウィングを繰り広げている。



5曲目〈バラッド・フォー・アイシャ〉は、マッコイのオリジナル。フルートのロウズがゆっくりしたテンポで、優しく華麗に奏でるメロディー。マッコイの艶やかなピアノ・タッチ、ハバードの円やかな歌い上げで心地よい演奏、クラークは色彩豊かな響きをはじき出します。
youtube.com/watch?v=2eyrHLh3Yc0

6曲目〈ハイウェイ・ワン〉は、ボビー・ハッチャーソンの作曲。活力溢れるテーマが流れていく。マッコイは小気味よく切れのいいソロ、ロウズのフルートはテンポよく滑らかに鳴りわたり、ヴァイヴのハッチャーソンは流動感溢れる演奏を展開している。 
youtube.com/watch?v=YbuMOBDJa2U

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 Recorded. August 31 - September 3,
 1978. Milestone.

 McCoy Tyner piano
 Freddie Hubbard trumpet, flugelhorn
 Hubert Laws flute, alto flute
 Bennie Maupin tenor sax, bass  clarinet
 Bobby Hutcherson vibes, marimba
 Stanley Clarke bass
 Jack DeJohnette drums
 Bill Summers congas, percussion

 1, Nubia  8:08
 2. Shades of Light  7:43
 3. Bayou Fever  4:49
 4. One of Another Kind  7:05
 5. Ballad for Aisha  7:19
 6. Highway One  6:11