KENNY DORHAM 




 1924.8.30 - 1972.12.5


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テキサス州フェアフィールド出身。ハード・バップ期にあって、常にバラード演奏と同じ格調を保ち、ちょっと霞のかかったようなトーンで魅了するトランペッター。

1948年の暮れにマイルス・デイヴィスの後任としてチャーリー・パーカー・クインテットに参加。52年にセロニアス・モンクと共演して成長を遂げる。53年には、チャールズ・ミンガスのデビュー・レコードから初リーダー・アルバム「ケニー・ドーハム・クインテット」を録音。50年代中頃までには、ハード・バップを代表するトランペッターとしての地位を確立する。

55年は、初代ジャズ・メッセンジャーズのメンバーとして唯一のアルバム「カフェ・ボヘミアのザ・ジャズ・メッセンジャーズvol.1&2」で、ドーハムは終始一貫自らのペースを崩すことなく、聴き手の心に染み入るプレイを繰り広げている。このあと56年に死去したクリフォード・ブラウンの後継としてマックス・ローチ・クインテットに加わる。

50年代後半から、フランス映画にモダン・ジャズを使用することが急増してきて、その中でバルネ・ウィランが音楽を担当した"彼奴を殺せ"のサウンドトラックのレコーディングに参加した。60年代に入ると、新世代のジャズメンと共演、とりわけ「ウナ・マス」では、テナー・サックスのジョー・ヘンダーソン、ピアノのハービー・ハンコック、ドラムのトニー・ウイリアムスらの新鋭が洗練された新しさを感じさせる堂々たる演奏。その後、リーダー、サイドメンとして数多く録音に参加。腎臓病により、72年死去。

代表作 : 静かなるケニー