メンフィス・アンダーグラウンド / ハービー・マン |
![]() Memphis Underground |
ハービー・マン1961年録音の作品「ヴィレッジ・ゲイトのハービー・マン」、ライブで収録した〈カミン・ホーム・ベイビー〉が大ヒットして、60年代以降の彼の原点ともいわれる。 常に時代の流れを敏感に察知して、ジャズに新しい要素を持ち込む姿勢を持ち続けてきたマンが、この作品では、ソウル・ミュージックとニュー・ロックを導入し、注目のギタリスト、ラリー・コリエルとソニー・シャーロックが加わり、もっとも新しいジャズのスタイルが追求されている。とはいってもそこはマンのこと、非常に聴きやすいサウンドが好評を博した。 1曲目のタイトル曲〈メンフィス・アンダーグラウンド〉は、ハービー・マンの作曲。ドラムとベースによるリズミックなサウンドをバックに、マンのフルートが奏でるテーマで始まり、ミディアム・テンポでソウルフルなマンのフルート・ソロに続き、ラリー・コリエルのロック調のギター、そしてロイ・エアーズのヴァイヴは、この曲、サウンドにマッチしていて、非常に印象的な演奏ぶりです。このあと テーマへ戻っていくが、とにかく最初から最後まで同じテンポで流れるリズムが魅力的な曲です。 youtube.com/watch?v=Pj_KfJ5Li2o 3曲目〈ホールド・オン〉は、ソウル・デュオのサム&デイヴのヒット曲。感じのいい短いテーマからそのままソロに入り、マンの軽快なフルート、やがてドラムとのデュオとなり、次第に熱を帯びていき、吹きまくりのプレイを展開していく。コリエル、エアーズと続き、そして待ってましたとソニー・シャーロックのギター、不気味な音色、凄まじく自由奔放に奏でて行く。最後はフリーで各楽器入り乱れての演奏で終わる。この曲もリズムが素晴らしく、60年代ソウル・サウンドの特徴であるオルガンが加わってより効果を上げている。 youtube.com/watch?v=gjnP2nda9lE 4曲目〈チェイン・オブ・フールズ〉は、ソウルのアレサ・フランクリンの歌もので知られる。ロック調のリズムで、マンのフルートはとにかく熱く、パワフルな演奏。ギターのコリエルも力強く鳴り響かせ、続くヴァイヴのエアーズは、フリー寄りのプレイを展開していき、最後はフルート、ギターも交じって演奏していく。 5曲目〈リパブリック讃歌〉は、スロー・テンポで、オルガンとフルートのデュオで始まり、ドラム、コンガが加わってリズミカルに、フルートのマンが長尺のソロをとる。リズム陣のテンポに変化を持たしながら、マンはソウル的に激しくプレイを展開して行く。この曲は、イントロからずっとフルートが鳴り響く演奏です。 youtube.com/watch?v=QL5BAw06G6o メンフィス・アンダーグラウンドの商品詳細ページ |
録音 1968年8月21日 1. Memphis Underground 7:05 2. New Orleans 2:05 3. Hold On, I'm Comin' 8:55 4. Chain Of Fools 10:45 5. Battle Hymn Of The Republic 7:10 -パーソネル- ハービー・マン fl ロイ・エアーズ vib, conga (on 5) ラリー・コリエル g ソニー・シャーロック g レジー・ヤング g ボビー・ウッド p, elp ボビー・イーモンズ org ミロスラフ・ヴィトウス elb (on 3) トミー・コグビル elb マイク・リーチ elb ジーン・クリストマン ds |