 Wanderlust |
マイク・マイニエリは、１９６７年頃から活動していたグループ "ホワイト・エレファント"が最初は少人数だったものが２０人まで増えていく。、そして、マイニエリが中心となり、録音を重ねていき、７２年になってアルバム「ホワイト・エレファント」を発表。 ７７年には、デイヴィット・サンボーンやマイケル・ブレッカー、スティーヴ・ガット等が参加したリーダー作「ラヴ・プレイ」を発表。７８年はウォーレン・バーンハートとのデュオ・ライヴ「フリー・スマイル」を録音。それに続くのが本作品である。華麗な響きをもたらすヴァイヴのマイニエリが、ブレッカー、バーンハートなどを擁して練りあげられたサウンドは新しい時代のジャズを予感させる。なお、〈リマージュ〉以外はマイニエリのオリジナルです。 １曲目〈クロスト・ワイヤーズ〉は、テンポよく刻むドラムに、キーボードなどがテーマを奏でる。ソロはヴァイヴのマイニエリ一色に、緊張感を漂わせながら、比較的速いテンポのバックのリズム隊とマッチしていて、マイニエリのプレイは、テンションが上がっていき、流れるような、スリリングな演奏を繰り広げていく。この曲は、フュージョン・サウンドとしては最高の部類に入るでしょう。テーマは普通ですが、マイニエリのソロがとにかく素晴らしいです。何年経って聴いてもいい曲です。 youtube.com/watch?v=aMs6CioUaqg ２曲目の〈サラの感触〉は、マイニエリの代表的な曲。ドン・グロルニックのピアノから、マイケル・ブレッカーのテナー・サックスへと奏でる最高に美しいバラード。スロー・テンポで流れていき、ブレッカーののびのびと歌心豊かなテナー・ソロ、続くマイニエリが優しさを加えて静かに盛り上げていき、ブレッカーの柔らかく奏でるテーマへ戻っていく。 ３曲目〈特急列車〉は、ミディアム・テンポで、パーカッションが鳴り響く中、ブレッカーのテナーがテーマを奏でる。マイニエリの軽快に力強いソロ、そして、ビリンバウ（ブラジルの打弦楽器）などをバックに、ブレッカーのテナーがスピード感に溢れ、豪快に吹き上げている。 ４曲目〈フライング・カラーズ〉は、ゆったりとしたテンポで、マイケル・ブレッカーがソプラノ・サックスでテーマを奏でる。この後リズムが変わりマイニエリのソロへ、マーカス・ミラーのウォーキング・ベースと、ピーター・アースキンのドラムとが素晴らしいビートを繰り出し、それをバックにヴァイヴのマイニエリが、躍動感に満ち溢れ、弾きまくっているプレイがずっと続き、このままテーマなしで演奏が終わります。 youtube.com/watch?v=kdLnB52zCQQ ５曲目〈リマージュ〉は、バラード。スロー・テンポでシンセサイザーによるテーマが流れる。マイニエリのやさしいタッチのソロ、トニー・レヴィンのベース・ソロ、徐々にテンポが上がり、再びマイニエリがドライブ感溢れるプレイを繰り広げ、続くウォーレン・バーンハートのシンセサイザーで盛り上げ、そして、スロー・テンポの演奏に戻り消えていく。 youtube.com/watch?v=YZDHsrtdGp4 ６曲目の〈バンブー〉は、一度聴いたら忘れることはないほど特徴的なテーマ。民族音楽の要素を取り入れた魅力的な曲。バンブー（竹）のイメージを見事に表現しています。この曲のみ参加のジェレミー・スタイグのフルート、次第に熱を帯びていき、息遣いが激しくなっていく熱いソロ。マイニエリは、ここではマリンバで終始軽やかなプレイを展開していく。 youtube.com/watch?v=MkpQN-1eGbc 最後のタイトル曲〈ワンダーラスト〉は、マイニエリのヴァイヴ・ソロです。マイニエリ特有のサウンドを繰り広げています。 ワンダーラストの商品詳細ページ  へ |
録音 １９８１年２月２５日,２６日 1. Crossed Wires 6:42 2. Sara's Touch 7:35 3. Bullet Train 4:49 4. Flying Colours 4:34 5. L'image 8:03 6. Bamboo 8:23 7. Wanderlust 3:12 -パーソネル- マイク・マイニエリ vib, marimba マイケル・ブレッカー sax ウォーレン・バーンハート p, syn ドン・グロルニック keyb スティーヴ・カーン g マーカス・ミラー b ピーター・アースキン ds マノロ・バドレーナ perc, berimbau サミー・フィゲロア perc ロジャー・スキテロ perc ランディ・ブレッカー tp (on 4) ジェレミー・スタイグ fl (on 6) 渡辺香津美 g (on 6) トニー・レヴィン b (on 5) エド・ウォルシュ programmer (on 3) |