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 スペクトラム / ビリー・コブハム  




Spectrum

 




ビリー・コブハムは、1971年から73年にかけて、ギターのジョン・マクラフリンが率いるマハヴィシュヌ・オーケストラのメンバーとして活躍。コブハムは73年に、同グループに参加していたヤン・ハマーや、のちにディープ・パープルに参加するトミー・ボーリンなどを迎えて、初リーダー作でもある本作品「スペクトラム」を録音する。ハマー、ボーリンをフィーチャーしたこのフュージョン作品は、激しいリズムと、エレクトリック楽器の多用が当時話題となりました。なお、タイトル曲と8曲目〈ル・リ〉は、ホーン奏者などが入りメンバーが変わります。

1曲目〈クアドラント4〉は、冒頭から超高速テンポで、コブハムの迫力あるドラムをバックに、ヤン・ハマーのシンセサイザーも強烈なプレイを展開していく。この後、トミー・ボーリンのギターも非常に激しく、コブハムとハマーを相手に白熱した演奏をしています。最初から最後までロックです。
youtube.com/watch?v=unxshBHfVsY

2曲目〈サーチング・フォー・ザ・ライト・ドア〉は、コブハムの1分余りのドラム・ソロです。続くタイトル曲の〈スペクトラム〉は、リズミックでフュージョン風のテーマに、ジョー・ファレルのフルートとジミー・オーエンスのフリューゲル・ホルンが加わった演奏。ソロは、ファレルがソプラノ・サックスに持ち替えて、伸びやかに吹きぬけている。オーエンスのソロはクールな演奏を展開し、テーマへ戻っていく。
youtube.com/watch?v=KbqhE8mL78U

6曲目〈層雲〉は、イントロが3分程続く、シンセサイザーの巧みな音、途中からドラムが入り、高速なプレイ。ベースのよく効いたロック調リズムのテーマから、ボーリンの凄まじい勢いのギター・ソロ、ハマーも熱いソロを聴かせている。最後はハマー、ボーリン、コブハム3者一体となって演奏を繰り広げる。この曲は特にバックのベース、ドラムがいいリズムを刻んでいます。
youtube.com/watch?v=bm2kJSr86Fs

7曲目〈我が人生に於ける婦人へ〉は、1分もないハマーのピアノ・ソロです。続く8曲目の〈ル・リ〉は、ミディアム・テンポのファンキーな曲。テーマがタイトル曲同様、ファレルとオーエンスのホーン・セクションが入っての演奏。ベースのロン・カーター、コンガのレイ・パレットなどをバックに、ソロは、ここではハマーのシンセサイザー、軽快なリズムに乗ってプレイ。フュージョンとして素晴らしい曲です。


スペクトラムの商品詳細ページ
  録音 1973年5月14日-16日
  1. Quadrant4 4:20
  2. Searching For The Right
    Door 1:24
  3. Spectrum 5:09
  4. Anxiety 1:41
  5. Taurian Matador 3:03
  6. Stratus 9:48
  7. To The Women In My Life 0:51
  8. Le Lis 3:20
  9. Snoopy's Search 1:02
  10. Red Baron 6:37

  -パーソネル-
  ビリー・コブハム ds
  ヤン・ハマー keyb
  トミー・ボーリン g (except Spectrum
  &Le Lis)
  リー・スクラー b (except Spectrum
  &Le Lis)
  On Spectrum&Le Lis
  ジョー・ファレル fl, ss, as
  ジミー・オーエンス fhr, tp
  ジョン・トロピア g
  ロン・カーター b
  レイ・バレット conga )