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 フューチャー・ショック / ハービー・ハンコック  




Future Shock






1970年代に「ヘッド・ハンターズ」で一大変身を遂げたハービー・ハンコックが、再びミュージック・シーンを驚嘆させる超問題作を録音した。これがヒップ・ホップ・サウンドを大胆に導入した本作品の「フューチャー・ショック」である。

この作品は、ハンコックがニューヨークで活躍するエレクトリック・アート・グループのマテリアルと組んで制作されたアルバムで、プロデュースを担当したマテリアルのリーダーで、ベースのビル・ラズウェルとシンセサイザーのマイケル・バインホーンの2人が中心に行なわれ、スクラッチ手法などを取り入れたヒップ・ホップ・サウンドを作り上げた。「ヘッド・ハンターズ」以来のゴールド・ディスクとなり、又幅広いファン層を得て大ヒットを成した。

1曲目〈ロックイット〉は、スクラッチ、パーカッション、ベースによる強烈なイントロから始まり、エレクトリック・サウンドが鳴り響く中、グランド・ミキサーD.STがスクラッチのテクニックを披露します。ハンコックのソロは少ないですが、スクラッチに合わせたヴォコーダーのプレイなど、随所に技が光っています。又ラズウェルのベース、バインホーンのシンセもベスト・プレイを聴かせています。ちなみに、この曲は大ヒットとなり、83年のグラミー賞を受賞しました。
youtube.com/watch?v=dHh_imdLKCK

2曲目タイトル曲〈フューチャー・ショック〉は、ヴォーカル、作曲家、マルチプレイヤーのカーティス・メイフィールドのカヴァー曲。ドゥワイト・ジャクソンJrのヴォーカルがバック・ヴォーカル付きで大きくフィーチャーされています。エレクトリック・ファンクのリズムが流れていきます。ピート・コージーのロック風なギター・ソロ、スライ・ダンバーのテンポのいいボンゴ・ソロと続き、最後までファンクのリズムに、のびのびとジャクソンJrのヴォーカルが展開している。
youtube.com/watch?v=4HstHoZfFVo

3曲目〈TFS〉は、ビートの効いたナンバー。ベースとドラムに、シンセが大きく鳴り響き、ハンコックのアコースティック・ピアノが加わっての演奏。個性的な曲で、かなりリズムが激しく繰り広げている。


4曲目の〈アース・ビート〉は、1曲目の〈ロックイット〉と同じメンバーでの演奏ですが、少しノリの弱い曲。途中スクラッチ、パーカッション、シンセなどが前衛的な雰囲気を醸し出す。
youtube.com/watch?v=ibbYm_oAUlE

5曲目〈オートドライヴ〉は、ややアップ・テンポで、シンプルなリズム・ナンバー。シンセとドラムが絡み演奏。ここでもハンコックのアコースティック・ピアノが聴かれますが、最先端的なバックのビートにもよく合ってプレイしています。
youtube.com/watch?v=yhnVaHA7zi4

6曲目〈ラフ〉は、ヴォーカルのラマー・ライト、バック・ヴォーカルがフィーチャーされている曲。ドラムなどのリズミックな演奏に、バック・ヴォーカルが一定の間隔で声を張り上げるなど、斬新な曲想で演奏されてます。

フューチャー・ショックの商品詳細ページ
  録音 1983年
  1. Rockit 5:28
  2. Future Shock 8:05
  3. TFS 5:47
  4. Earth Beat 5:13
  5. Autodrive 6:27
  6. Rough 6:58
  7. Rockit (Mega Mix) 6:18


  -パーソネル-
  ハービー・ハンコック keyb, p,
  vocorder
  マイケル・バインホーン syn
  ビル・ラズウェル elb
  ピート・コージー g (on 2)
  グランド・ミキサーD.ST turntable
  (on 1, 4, 6)
  スライ・ダンバー ds, bongo (on 2, 6)
  ダニエル・ポンセ perc (on 1, 4)

  ドゥワイト・ジャクソンJr vo (on 2)
  ラマー・ライト vo (on 6)

  others backing vocals